「全部直す」と「1つだけ直す」のあいだにあるもの
Kanae
Independent My life
今日、自分が作っている Chrome 拡張に統計画面をつけてみた。
合計件数と直近の件数が並ぶ、よくあるダッシュボード。

実装して動かしてみたら、数字が合わなかった。
仕様としては正しいけど、見る人を誤解させる可能性がある数字だった。
全部取れる方法ができるまで、数字を出すのをやめた。

「これ、注釈つけたらいいのでは」と最初は思った。
「個別通知のみ集計」と小さく書けば、見る人は気づくはず。
でも、ダッシュボードを開いた瞬間、目に飛び込むのは数字の方だ。
注釈は後から読まれる、あるいは読まれない。
数字は強い。
数字を出すと、見る人はそれを「全部」だと思う。
注釈は「全部じゃない」と書いてあっても、頭に残るのは数字。

完成するまで待てるのは、自分の作っているものだからだと思う。
納期がある仕事だったら、注釈を強くして出していたかもしれない。
「全数値の取得は仕様外」とドキュメントに書いて、それで済ませる。
でも、自分の名前で出すものだから「ちゃんとしたい」が効いてくる。
お金にならないものほど丁寧にやれる、というのは、それも一つの贅沢だと思った。

「これは完璧じゃないけど、嘘ではない」を選びたい。
完成までの間、数字は隠す。
ランキングだけ残す。
そこに並んでいる人は「個別に通知が来た範囲では最もよく反応してくれている人たち」で、それは正確で、嘘がない。
完成したら、また数字を戻す。
それまでは、待つ。
待てる時には、待つ。
そういう作業ができる場所があるのは、ありがたいことだと思った。