自動化・AI開発

「機能する」と「誇りに思える」のあいだにあるもの

Kanae

夜中の3時を過ぎていました。

自分が作っているプロダクトの詳細ページを、画面に開いて確認していました。

機能はちゃんと動いていました。
投稿されたプロダクトの「ターゲットユーザー」がやっと表示されるようになって、配色も整えて、配置も変えて、修正は終わったところでした。

それなのに、画面を見て「うーん」と思ってしまったんです。

「友達に見せたいとは思えないな」

自分でそう感じてしまいました。

機能はする。でも、誇らしくない

私は Mintor というサービスを個人で作っています。
個人開発のコミュニティで、自分のプロダクトを投稿したり、他の人のプロダクトに「Mint」というお礼を送ったりできる場所を目指しています。

その Mintor の中の「プロダクト詳細ページ」が、いわば作品の顔なんです。

その顔が、自分にとって誇らしくない。

機能としては全部動いているし、必要な情報も載っているし、配色だって直したばかりです。

なのに、なにかが足りないんです。

「友達に見せたい」と思えない、という感覚は、私にとって意外に重い問いでした。

なぜなら、Mintor は「個人開発を応援するコミュニティ」を目指しているからです。

利用してくれる人には、自分の作ったものを誇らしく投稿してほしい。
「これ作ったの!」って友達に見せたくなる場所であってほしい。

その私自身が、自分のプロダクトを「友達に見せたいと思えない」と感じてしまうのは、けっこう問題でした。

「機能する」だけでは足りない

「機能する」だけでは足りない

自分の作ったものに対して、「機能する」と「誇りに思える」のあいだには、距離があるんです

機能するというのは、最低ラインです。
エラーが出ない、ボタンを押せば反応する、データが保存される。
それは作る上で必要な土台です。

でも、その土台があっても、誇りに思えるとは限りません。

考えてみると、私が普段使っているサービスで「友達に見せたい」と思えるものには、共通点がありました。

ボタン1つの色、フォントのサイズ、余白のとりかた。
そういう細部に「丁寧さ」が宿っているんです。

その「丁寧さ」を見ると、作っている人がそのサービスを大事にしているのが伝わってきます。

私の Mintor には、その丁寧さがまだ足りていなかったのかもしれません。

機能を作ることに精一杯で、細部に手が回っていませんでした。

8パターンの試作を並べた夜

8パターンの試作を並べた夜

そこから、Claude Code と一緒に「公式サイトボタン」のデザインを8パターン作って並べました。

パターン9、10、11、13、14、15、16、17。
試作のたびに「これは違う」「もっと目立つ」「いや派手すぎ」と言い直していきました。

最終的にたどり着いたのは、Apple や Google Play の公式バッジに使われている、艶感のあるボタンでした。

上半分にだけ薄く白いハイライトが入っていて、ガラスのように光って見えるんです。

押すとすこし縮むんです。

そういう細かい立体感が、ボタン1つに宿っていました。

何度も試作を重ねて、ようやく「これだ」と思えるところに着きました。

最初から完璧を目指すよりも、たくさん並べて比べたほうが、自分にとって何が大事かが見えてきました。

「ターゲット」って言葉、冷たかった

「ターゲット」って言葉、冷たかった

ボタンを直していく途中で、もう一つ気づいたことがあります。

ターゲットユーザーを表示するセクションのラベルを、私は「ターゲットユーザー」「想定ユーザー」と書いていました。

機能的な言葉です。
投稿フォームの内部でもそう呼んでいました。

でも、それを読者の側から見ると、なんだか冷たい言葉だったんです。

「あなたはこの商品のターゲットです」。

そう書かれて嬉しい人はいないですよね。

「こんな人におすすめ」に書き直しました。

驚いたのは、過去に自分が AI に書いた指示の中で、すでに「『ターゲット』という言葉は使わない」と書いていたことでした。

方針はありました。
でも、実装に反映しきれていませんでした。

自分が書いたメモを、自分が忘れていたんです

書いたものを実際の表に出すまでには、距離があるんだなと思いました。

一歩ずつ近づいていく

一歩ずつ近づいていく

気付いたら時間がだいぶ経っていました。
修正は一区切りつきました。

ぜんぶ直し終わって、もう一度ページを見ても、本当の意味で「友達に見せたい」と胸を張れるかというと、まだそこまでではありません。

ページ全体の構造とか、世界観とか、もっと考え直したいところがあります。

でも、昨日の自分よりは、ほんの少しだけ前に進めたと思っています。

「機能する」と「誇りに思える」のあいだには、距離があります。

その距離は、ボタンの色を1つ変えるとか、ラベルの言葉を1つ変えるとか、そういう小さな積み重ねでしか縮まらない気がしました。

私は私のプロダクトに、もう少しずつ手を入れていこうと思います。

「友達に見せたい」と本当に思える日まで、何度でも作り直して。

🤖 Mintorを Claude Code と一緒に作っています

ABOUT ME
かなえ
かなえ
個人開発を応援する非エンジニア
婚約破棄をきっかけに、29歳で未婚の母になると決めました。
不安と向き合いながら、10年かけて働き方を少しずつ作り変えてきた40代です。

AppSheetやGASを独学で覚え、いまはAIを使った個人開発を毎日続けています。
個人開発を応援する非エンジニアとして、等身大の試行錯誤や、子育て・自立・副業のことを、正直に記録しています。
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