「今日はここまで」と言える強さ
ここ数日、拡張機能をChromeウェブストアに出すための準備をしています。
コードは一昨日までに書き終わりました。
昨日、ストアに載せる説明文も整えました。
あとは画像だけ。
「画像だけ」——そう思っていたのが、甘かったんです。
軽く考えていた作業

ストアの掲載画像は、5枚。
サイズは1280×800。
それぞれに、拡張機能の機能をわかりやすく見せるスクリーンショットを配置します。
最初は簡単だと思っていました。
画面を撮って、キャッチコピーを載せる。
それだけじゃないか、と。
甘かったんです。
コピーを考えるだけで半日

まず、キャッチコピー。
拡張機能で一番伝えたいことを、一言で。
何を書くか決まらない。
技術的な説明にするのか、感情に訴えるのか。
「メモ機能搭載」みたいな機能名を並べるのは、きっと違う。
でも何を書けばいい?
AIと壁打ちしながら、少しずつ形にしていきました。
「あれ、何のチャットだっけ?」を解決
共有リンクを、自分の言葉で管理
4つのテーマから選べる
5枚分、全部書き終わった頃には、午前が終わっていました。
デザインに突入

次はデザイン。
1280×800のキャンバスを開いて、背景を塗って、文字を置いて、スクショを配置して——。
やり始めたら、止まらなくなりました。
背景の色。
文字のサイズ。
影の濃さ。
余白の取り方。
スクショのはめ込み方。
1つを直すと、全体のバランスが崩れる。
やり直す。
また崩れる。
やり直す。
気づいたら、午後の時間もほとんど溶けていました。
「明日だわ」

1枚、また1枚と、試しては作り直して。
だんだん、目がチカチカしてきて、何が正解か分からなくなってきました。
ふと、手を止めて、画面から目を離した時、わかりました。
これ、今日中には終わらない。
昔だったら、意地でも終わらせようとしたと思います。
夜中までかけて。
目を腫らして。
翌日に響かせて。
でも、今日の私は違いました。
「今日はここまで」
そう言って、作業を止めました。
STORE_LISTING.mdという作業メモに、今日までの進捗を全部書き出しました。
コピーは決まっている。
キャプチャの範囲も書いてある。
デザインの方向性もメモしてある。
明日の私が、今日の続きからスムーズに入れるように。
完璧主義との折り合い

昔の私は、「中途半端で終わらせる」ことが苦手でした。
何かを始めたら、最後まで終わらせないと気が済まない。
終わらないと、頭の中がずっとそのことを考えていて、他のことが手につかない。
「やり切った」という達成感がないと、1日を終われない。
でも、それで心も体も疲れ果てて、何度も倒れました。
「今日はここまで」は敗北じゃない

最近、気づいたことがあります。
「今日はここまで」は、あきらめじゃない。
むしろ、明日も続けるための宣言なんです。
今日、体力と集中力が尽きかけているのに無理して続けたら、翌日に影響する。
ふらふらの頭で作ったものは、たぶん明日見たら作り直したくなる。
それなら、今日は早めに切り上げて、明日新しい目で見た方が、結果的に早く終わる。
短距離走じゃなくて、長距離走のペースで。
毎日少しずつ。
明日も明後日も続くことを前提に。
私が作るのは、急ぎの納品物じゃない

そもそも、この拡張機能は、誰かに納期を切られたわけじゃありません。
自分が使いたくて、自分のペースで作っているもの。
誰も「早く出して」と言っていない。
今日出なくても、明日でも、来週でも、誰も困らない。
それなのに、自分で自分を追い詰めて、今日中に!
と焦るのは、何のためなんでしょうか。
たぶん、昔の癖です。
「ちゃんとやる人」でありたくて。
「段取りが悪い」と思われたくなくて。
でも、それはもう、自分に向けなくていい声かもしれません。
明日の自分にバトンを渡す

STORE_LISTING.mdに、今日やったことを全部書き出しました。
明日、再開するとき、迷わないように。
これを「申し送り」と呼んでいます。
昨日の私から、今日の私へ。
今日の私から、明日の私へ。
過去の私は、今日の私を信頼して、作業の一部を預けてくれる。
今日の私は、明日の私を信頼して、残りを預ける。
1人でやっているけど、昨日の自分と明日の自分がチームメイトなんです。
今日はここまで

「今日は終わり」
1日、ちゃんと進めた。
終わらなかったけど、進んだ。
それで十分だと、今日の私は言えるようになりました。
明日の私へ。
続きを頼むね。
今日はここまでやっておいたよ。

