自動化・AI開発

真似する道具を眺めながら、真似しない部分を決める

Kanae

夕方、自作の動画エディタに、音声の波形を表示する機能を入れました。

タイムラインのスライドの下に、緑色のバーがにゅるにゅる並ぶようになりました。
実際の音声がどこで盛り上がってどこで静かなのかが、見ただけで分かります。

Filmora というプロの動画編集ソフトに、近づいた瞬間でした。

それが嬉しくて、Filmora を立ち上げて、スクリーンショットを撮って、AI に投げました。

「最終的に、これを目指してます」

しばらく考えた後、AI が返してくれた言葉は、思っていたのと違いました。

「Filmora と同じものを作ろうとしても、劣化版にしかならない。
自作の存在理由は、Filmora の範囲外にある」

そう言われて、ハッとしました。

私が Filmora を使わなくなった理由を、思い出したんです。

Filmora は、素材ができてから入る道具です。
動画と音声と画像が、すでに手元にある状態で、それを並べて整える。
「素材を作るところ」は別の道具に任せる前提なんです。

私は、その「素材を作るところ」が一番面倒で、自作することにしたんでした。

音声合成ソフトを叩いて、Google スライドから画像を書き出して、テキストを準備して、それぞれを揃える。
バラバラの場所で、それぞれのタイミングで作業して、最後に Filmora に持ち込む。

その「持ち込む」までの動線が、私の動画づくりの一番の負担でした。

それを、ひとつの画面で終わらせたい。
素材を作るところから、編集して、書き出すところまで、全部ブラウザのタブひとつで完結する。
それが本当の目標でした。

Filmora と同じ編集 UI を作るのは、その目標の半分でしかなかったんです。

真似する部分と、真似しない部分を分ける

真似する部分と、真似しない部分を分ける

AI が、3 つの層に分けて整理してくれました。

ひとつめは「編集 UI」の層。
タイムライン、波形、トラック、字幕などの操作画面。
Filmora が圧倒的に強い領域です。
ここは Filmora を真似する価値があります。
なぜなら、Filmora の操作感が体に染み付いていて、頭のモデルがそこに合っているから。

ふたつめは「制作パイプライン」の層。
音声合成、スライド書き出し、設定ファイル生成。
Filmora は範囲外で、ここは何もしてくれません。
ここが本当に自作する意味のある場所でした。

みっつめは「配信」の層。
YouTube へのアップロードや、サムネイルの作成。
Filmora にも一部ありますが、専用ソフトには勝てません。
これは後回しでよさそうです。

「2 つめが本丸ですね」と AI が言いました。

そうだったんです。

私は最初、Filmora を全部真似する気でいました。
動画編集ソフトを自作する、と聞くと、それが当然のように思えていました。

でも、本当の目的は 「Filmora にしないと、自分の動画が作れない」状態を、なくすこと でした。
Filmora と同じものを作ることじゃありませんでした。

真似しないものを言語化する

真似しないものを言語化する

AI に整理してもらってから、私は「やらないこと」を 4 つ書き出しました。

トランジション(場面の切り替え演出)。
エフェクト(光や粒子の演出)。
モーショングラフィクス(タイトルアニメーション)。
ストック素材ライブラリ(既製の動画や音楽)。

この 4 つは、Filmora の機能の半分以上を占めます。
でも、私の動画には要りません。
私はずっとシンプルな動画を作っていて、これからもそうだと思います。

書き出してみたら、意外とすっきりしました。
真似する部分を決めるより、真似しない部分を決める方が、進む方向がはっきりするんだと、書きながら気づきました。

重い決断は、寝かせていい

重い決断は、寝かせていい

それと、もうひとつ気づいたことがあります。

「素材を作るパイプラインを、どう取り込むか」という大事な話が出てきたとき、私はその場で結論を出そうとしました。
AI に「3 つの選択肢があります」と言われて、どれにしようか考え始めたんです。

でも、頭が冴えてない時間でした。
夕方で、すでに今日の作業がだいぶ進んでいて、判断のキレが落ちていました。

AI が、「重い議論なので Issue に書いて寝かせましょう」と言ってくれました。

その通りでした。
Issue に 3 つの選択肢と判断材料を書き並べて、保存しました。
手は止めず、波形の実装を進めました。

「重い話は Issue で寝かせて、手は動かす」。
これ、今日のリズムに合っていました。

頭の冴えてる時間は、重い判断に取っておきたい。
手だけ動かせばいい時間に、重い判断を持ち込まない。

書きながら、ライフスタイルの話と同じだなと思いました。

朝の頭が一番冴えてる時間は、自分にとって大事な判断に使う。
だらっとしてる時間は、定型的な作業で進める。
1 日の中で、頭の使い方を切り分けていく。

道具を作りながら、自分の頭の使い方も整理されていく感じがあります。

それも、いいなと思いました。

ABOUT ME
かなえ
かなえ
個人開発を応援する非エンジニア
婚約破棄をきっかけに、29歳で未婚の母になると決めました。
不安と向き合いながら、10年かけて働き方を少しずつ作り変えてきた40代です。

AppSheetやGASを独学で覚え、いまはAIを使った個人開発を毎日続けています。
個人開発を応援する非エンジニアとして、等身大の試行錯誤や、子育て・自立・副業のことを、正直に記録しています。
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