「あったらいいな」を、自分で作れるということ
ふと思いました。
「この画像、Keepに保存したいな」と。
パソコンで調べ物をしていて、気になった画像を見つけたとき。
スクリーンショットを撮って、Google Keepを開いて、新しいメモを作って、画像を添付して……。
たった1枚の画像を保存するだけなのに、手順が多い。
「めんどくさい」がスタート地点

私はChrome拡張を作っています。
ブラウザの右上にあるアイコンをクリックすると、小さなウィンドウが出てきて、そこからGoogle Keepにメモを保存できるものです。
テキストのメモを保存する機能はすでにあったので、「画像もいけるんじゃないか」と思ったんです。
正直、最初は「ちょっと無理かも」と思いました。
テキストを送るのと画像を送るのでは、複雑さが全然違う。
でも調べてみないとわからない。
調べてみると、Googleが画像をどう処理しているか、その仕組みが少しずつ見えてきました。
2つのステップがある。
まずメモの枠を作って、それから画像を流し込む。
仕組みがわかってしまえば、あとは1つずつ作っていくだけです。
「無理かも」と思ったのは、知らなかっただけだった。
うまくいかない時間

作って、動かして、エラーが出る。
画像が入らない。
原因は、IDの取り違えでした。
自分で作ったIDと、サーバーが返してくるIDは別物だった。
サーバーの返事をちゃんと読んでいなかった。
修正したら画像が入りました。
でも今度は、メモとして作ったはずなのにリストとして表示されている。
また調べて、また直して。
1つの機能を追加するだけで、2回つまずきました。
でも、つまずくたびに「なるほど、そういう仕組みなのか」と理解が深まっていくのも事実です。
エラーは嫌だけど、わからなかったことがわかる瞬間は嬉しい。
エラーメッセージを読んで、仮説を立てて、試して、また失敗して。
この繰り返しが、少しずつ「わかる範囲」を広げてくれます。
1年前の私には想像もできなかったことをやっている。
その事実だけで、十分だと思いました。
ドラッグして、ポンと置く

完成した画面は、とてもシンプルです。
テキストエリアの下に、画像を置ける場所がある。
ファイルをドラッグして、ポンと置く。
プレビューが表示されて、保存ボタンを押す。
それだけ。
最初はメモだけに画像機能をつけていたのですが、使っているうちに「リストにも画像を追加したい」と思って、3か所に拡張しました。
自分で使って、「もうちょっとこうしたい」と思って、すぐ直せる。
これが自分で作る最大の利点かもしれません。
いらないものを引く

画像機能を追加する過程で、前から気になっていた表示を消しました。
「今どのサイトを開いているか」の表示です。
つけた当初は便利だと思っていたのに、使い込んでいくうちに邪魔に感じるようになっていました。
これは開発に限らず、暮らしでも同じことが言えるかもしれません。
便利だと思って買ったもの、契約したサービス、続けている習慣。
「あって当然」になっているものの中に、実は要らないものが混ざっている。
機能を足すことばかり考えがちですが、引くことも同じくらい大事だと改めて思います。
引いた後のすっきり感は、足した時の達成感とはまた違う心地よさがあります。
自分の「困った」は、きっと誰かの「困った」

正直に言うと、このChrome拡張は自分のために作っています。
自分が不便だと感じたから、自分で解決した。
それだけのことです。
でも、同じ「めんどくさい」を感じている人は、きっといると思います。
プログラミングの知識がなくても、AIに相談しながら作れる時代です。
「あったらいいな」を形にするハードルは、思っているよりずっと低くなっています。
大事なのは「作れるかどうか」じゃなくて、「作りたいと思えるかどうか」なのかもしれません。
日常の中で「ちょっと不便だな」と感じる瞬間があったら、それはチャンスです。
その小さな不便を解決できたとき、「自分にもできた」という実感が残ります。
その実感が、次の「やってみよう」につながっていく。
私の場合は、それがずっと続いています。

