縦の動画は、見え方の世界が違っていました
夜中、自作の動画エディタに「縦動画も作れる」機能を入れていました。
画面のアスペクト比を 16:9 から 9:16 に切り替えるだけの小さな変更のはずでした。
サイズ指定を変えれば、Player のプレビューが縦長になる。
それだけ。
書き出して再生してみたら、ちゃんと縦長の動画になっていました。
うれしくなって、誰かに見せました。
「字幕の位置、変えたほうがいい」と言われた

「これ、ショート動画として上げるなら、字幕の位置を変えたほうがいいですよ」
そう言われました。
知らなかったんです。
YouTube Shorts や Instagram Reels で動画を再生すると、画面の右側に「いいね」「コメント」「シェア」のアイコンが縦に並びます。
下のほうには、チャンネル名や音源情報が小さく出ています。
横長の動画には、こういうものは無いんです。
動画の枠の外に表示されるから。
でも縦動画は違いました。
動画の上に、プラットフォームのアイコンが重なります。
字幕を画面の下のほうに置いていると、その上に「いいね」ボタンが乗っかって、読めなくなります。
「これは、縦動画だけの世界の話なんだ」と思いました。
縦動画には、別のルールがあった

それで、字幕の位置をピクセル単位で動かせるスライダーを追加しました。
スライダーを動かすと、字幕がリアルタイムに上下に移動します。
下に置いた字幕を、Shorts のアイコンを避けるように、すこし上にずらします。
それから、字幕のフォントサイズの上限も大きくしました。
スマホで縦動画を見るときは、画面の中の文字をちゃんと大きく見せないと読めません。
横動画と同じサイズだと、ぱっと見て小さく感じてしまうんです。
シーン単位でフォントサイズを変える機能も入れました。
「ここだけ強調したい」みたいな細かい調整ができるように。
字幕に手動で改行を入れる機能も追加しました。
日本語は単語の境目が無いので、自動の折り返しが微妙な位置で切れることがあります。
「今日お話しするのは、こ/の3つのポイントです。」みたいに、変な場所で切れる。
手動で改行位置を決めれば、読みやすく区切れます。
地味な機能の積み重ねでした。
それぞれは小さな変更ですが、全部できあがって縦動画のプレビューを見たとき、字幕が ちゃんと読める位置に、ちゃんと読めるサイズで、ちゃんと読みやすく改行されて 表示されていました。
うれしくなりました。
このエディタは、自分の動画を作るためだけに作っているものです。
誰かに使ってもらうためじゃありません。
だから、自分が「あ、ここ気になる」と思った場所だけ直せばいい。
完璧な動画編集ソフトにする必要は無いんです。
縦動画の世界を知らなかった私が、縦動画用の機能を作って、縦動画用の調整ができるようになる。
それで自分の動画が少しだけ良くなる。
そういう繰り返しを、夜中に静かにやっていました。
きっと明日も、縦動画を実際に投稿してみたら、また何か気づくと思います。
「ここの間が長すぎる」とか、「BGM をもう少し小さくしたい」とか。
気づいたら、また直すんです。
道具を作りながら、道具に教えてもらう。
そういう感覚で、続けています。
地味な調整の積み重ねで、ちゃんと読める字幕に

字幕の調整がひと段落したあと、Filmora の画面を見せてもらいました。
下に細長い帯が走っていました。
動画の時間軸が左から右に伸びていて、その上にスライドや音声のブロックが並んでいます。
再生中の場所を示す赤い縦線が、ゆっくり左から右に動いていく。
私が作っているエディタには、この帯がありませんでした。
「これがあると、動画の時間が見えるようになるんだろうな」と思いました。
タイムラインを足したら、時間が「物体」になった

夜中、画面の下に時間軸を引きました。
秒の目盛りを並べました。
再生ボタンを押すと、赤い縦線が動き出して、現在地を教えてくれます。
各スライドを横長のブロックとして並べて、サムネイルを薄く敷きました。
できあがって再生してみたら、動画の時間が「物体」として見える ようになっていました。
何秒目に何が映るのか、何秒目で次のスライドに切り替わるのか、目で分かる。
これまでは、音声を聞きながら、頭の中で時間を組み立てていました。
「あ、ここで字幕が切れた」「ここでスライドが変わった」と、耳で確認していました。
それが、目で見えるようになった。
Filmora で動画を編集していたときの感覚に、少しだけ近づいたと思います。
まだ未完成です。
スライドの長さをドラッグで変える機能も、並び替えも、削除もありません。
音声の波形も、BGM のフェードも、まだ目に見えません。
でも、土台ができました。
明日からは、この土台の上に、ブロックを操作する機能を一つずつ足していきます。
今日できたものを使って、また何か気づいて、また直す。
そういう繰り返しを、続けていきます。

