自動化・AI開発

使う人の指のことを、考えていなかった

Kanae

自分で作ったアプリを、自分のスマホで開いてみました。

ボタンが小さくて、押せない。

正確に言えば、押せるんです。
でも、隣のボタンに当たってしまう。
削除したかったのに編集画面が開いたり、リンクを開きたかっただけなのに削除の確認ダイアログが出たり。

PCの画面で「いい感じ」だったものが、手のひらの中ではまるで使い物になりませんでした。

画面の向こうに「指」がある

画面の向こうに「指」がある

私はずっとPCで開発していました。
マウスでクリックする前提で、ボタンの大きさもレイアウトも決めていました。

でも、スマホを使う人の「指」のことを、まったく考えていなかったんです。

指はマウスカーソルより太い。
正確にタップするのは意外と難しい。
特に片手で持っているとき、画面の端のほうは親指が届きにくい。

こんな当たり前のこと、自分でスマホから使ってみるまで気づきませんでした。

使ってみないとわからないことがある

使ってみないとわからないことがある

ボタンを大きくしました。
アイコンをわかりやすいものに変えました。
一度タップしたらメニューが出て、もう一度タップしたら実行される仕組みにしました。

どれも、使ってみて初めて「これじゃダメだ」と気づいたことです。

頭の中で「こうすれば使いやすいだろう」と考えるのと、実際に自分の指で触ってみるのとでは、まったく違いました。

ものづくりって、作っている時間だけが大事なわけじゃない。作ったものを自分で使う時間が、一番多くのことを教えてくれます。

容量の壁という、目に見えない制限

容量の壁という、目に見えない制限

もうひとつ、使ってみて初めてぶつかった壁がありました。

データをクラウドに保存していたのですが、画像を含めると容量制限にすぐ引っかかってしまったんです。
開発中にテスト画像をたくさん保存していたのが原因でした。

解決策はシンプルで、「軽いデータだけクラウドに、重いデータはローカルに」と分けること。

でも、この判断も実際に容量オーバーのエラーを見るまで思いつきませんでした。
問題が起きて初めて、最適な設計が見えてくる。
遠回りに見えて、実はこれが一番の近道なのかもしれません。

「押せない」は声にならない不満

「押せない」は声にならない不満

ボタンが小さくて押せない。
でも、もし自分がこのアプリの開発者じゃなく、ただのユーザーだったら、きっと黙ってアプリを閉じていたと思います。
わざわざ「ボタンが小さいです」と教えてくれる人は、ほとんどいません。

サービスの世界では、不満を伝えてくれる人は貴重だと言われます。
でも現実には、ほとんどの人が何も言わずに去っていく。
だからこそ、自分で使って、自分で気づくしかない場面がたくさんあるんです。

自分が初めての人の気持ちで歩いてみると、案内が足りない場所や、迷いそうな場所に気づきます。

完璧を待たない、でも雑にもしない

完璧を待たない、でも雑にもしない

今回の改善は、全部を一気にやったわけではありません。
まずスマホで触ってみて、一番気になったところから手をつけました。
ボタンのサイズ、アイコンの変更、容量の問題。
一つずつ、使いながら直していく。

「完璧にしてからリリースする」のではなく、「使いながら育てる」というスタイルが、自分には合っていると思います。
子育てと同じかもしれません。
完璧な準備なんてできないまま始まって、その日その日でできることをやっていく。

子どもが小6になった今、振り返れば「あの時もっとこうすればよかった」と思うこともあります。
でも、その時その時の自分は精いっぱいでした。
アプリも同じ。
今できる最善を積み重ねていくしかないのだと思います。

使ってみないとわからないことがある。 そして、使ってみて気づいたことを一つずつ直していく。
その繰り返しが、少しずつ「いいもの」に近づけていくのだと信じています。

「使ってみて、直す」の繰り返し

「使ってみて、直す」の繰り返し

頭で考えるだけでは見えないものが、手を動かすと見えてくる。
自分で作ったものを自分で使うからこそ見えることがある。

その積み重ねを、これからも大切にしていきたいと思います。


ABOUT ME
かなえ
かなえ
個人開発を応援する非エンジニア
婚約破棄をきっかけに、29歳で未婚の母になると決めました。
不安と向き合いながら、10年かけて働き方を少しずつ作り変えてきた40代です。

AppSheetやGASを独学で覚え、いまはAIを使った個人開発を毎日続けています。
個人開発を応援する非エンジニアとして、等身大の試行錯誤や、子育て・自立・副業のことを、正直に記録しています。
記事URLをコピーしました