「万が一に備える」をやりすぎないこと
自分で作った拡張機能を、自分で使っている。
その中で、違和感に気づくことがあります。
今日も一つ、違和感を直しました。
消したはずのものが、残っていた

Geminiという生成AIで、チャットを他の人と共有できる「公開リンク」という機能があります。
私はそれを毎日のように使っています。
どの公開リンクが何のチャットだったのか管理するために、自分で拡張機能を作りました。
昨日ここで書いた、Gemini Share Managerです。
使っているうちに、ある違和感に気づきました。
Geminiで公開リンクを削除しても、拡張機能の一覧にはまだ残っている時があるんです。
「あれ、消したはずなんだけど」
別のPCで削除した時や、拡張機能を一時的に無効にしている時に起きていました。
拡張機能が「削除された」ことに気づけていないだけでした。
「もしかしたら取り戻したいかもしれない」

直し方を考えている時、ふと不安になりました。
「もし間違って削除しちゃったら?」
「取り戻せる仕組みがあった方がよくない?」
エンジニアの発想だと、こういう時「安全策」を重ねがちです。
ゴミ箱を作る。
30日間は復元できるようにする。
削除ボタンには警告を付ける。
最初は、そういう「ソフトな削除」の仕組みを入れようかと思いました。
実際には消さずに、削除マークだけ付けておく方法です。
でも、冷静に考えました。
意図的な操作を、そのまま受け止める

公開リンクを削除する時、Gemini側では必ず確認モーダルが出ます。
「本当に削除しますか?」
はい、を押す。
**これは、間違いじゃない。
意図的な操作です。**
拡張機能が勝手に消してるわけじゃない。
ボタンを押して、確認して、自分の意志で消している。
それなのに「念のため残しておきます」って勝手にされたら、かえって気持ち悪いんじゃないかと思いました。
「消したつもりなのに残ってる」って、信頼を失うポイントな気がしました。
それに、拡張機能にはバックアップ機能を付けています。
ボタン一つで、全データをJSONファイルでダウンロードできる。
もし本当に心配なら、定期的にバックアップを取ればいいだけです。
自分で責任を持って操作する人には、ちゃんと取り返す道がある。
それで十分だと思いました。
親切の線引き

昔からよく言われます。
困っている人を見捨てられないタイプだと。
でも、その「親切さ」を、道具にまで持ち込むと、やりすぎになることがあります。
ユーザーを信用していない、とも取れる設計になってしまう。
「あなたは間違えるかもしれないから、念のため保護します」
「本当に削除して大丈夫ですか?」
「もう一度確認してください」
全部、必要な時もあります。
でも、全部やると、道具は重くなる。
重い道具は、使われなくなる。
「あなたの判断を信頼しています」という設計の方が、私は好きだなと思いました。
大人扱いされている感じがして、気持ちがいいんです。
シンプルにすると、自分が楽になる

今日の修正で、コードはスッキリしました。
迷いがなくなりました。
**「削除されたら、消す。
バックアップが必要なら、エクスポートしてください」**
それだけのルール。
シンプルな道具は、理解しやすい。
理解しやすい道具は、信頼できる。
信頼できる道具は、毎日使える。
作る時、ついいろんな機能を付けたくなります。
でも、本当に大事なのは、「これがあれば十分」と言える最小限を見極めることなのかもしれません。
今日の自分へ

何かを作っている時、「もしも」「万が一」という言葉が出てきたら、ちょっと立ち止まってみます。
本当にその「もしも」は起きるのか。
起きたとして、ユーザーは自分で対処できるのか。
対処する道が別にあるなら、それで十分じゃないか。
過剰に守ろうとすることは、時に失礼になります。
シンプルな方が、かえって信頼される。
そういう当たり前のことを、今日もまた、自分の手で確認した気がしました。

