夜中に、バッジの高さが気になってしまった
夜中に、小さなタグの高さが揃っているかどうかが気になって、何度も見比べていました。
自分で作った小さな道具の画面に、目印みたいな小さなタグがいくつか並んでいます。
その高さが、ほんの少しだけ揃っていない気がしたんです。
1ピクセルか、2ピクセルか。
たぶん、言われなければ誰も気づかない差です。
でも、一度気になると、戻れませんでした。
「微妙だった」を、何度も言いました

最初はもっと軽いつもりでした。
タグの位置を少し動かしたいだけ。
それが、動かすたびに別のところが崩れて、直すたびにまた違う崩れ方をして。
気づいたら、画面の作りそのものを組み直していました。
「崩れた」「微妙だった」。
その夜、私はそんな言葉を何度も打っていました。
正解がすぐに見えるわけではありません。
やってみて、見て、違和感があって、また直す。
その繰り返しでした。
細かいことに時間を使うのは、無駄でしょうか

機能は何も変わっていません。
タグの位置と高さが揃っただけ。
それだけのことに、夜の時間を使いました。
効率だけで考えたら、無駄なのかもしれません。
誰かに頼まれたわけでもありません。
でも私は、自分が納得していないものを、そのまま人に渡すのが苦手なんです。
小さくても、揃っていない方が気になるなら、揃えたい。
その違和感を見ないふりして次に進むより、立ち止まって直す方が、私には合っています。
整えてから、手放しました

その夜は、同じ道具を二回ぶん、世に出しました。
一度出して、すぐ気になって直して、また出して。
完璧主義というほど立派なものではなくて、ただ「気になったところを放っておけない」だけなのかもしれません。
島の家で、夜にひとり、画面の中の1ピクセルと向き合っている。
傍から見たら、ずいぶん細かいことをしているなと思います。
でも、その細かさが、たぶん私の作るものの手触りになっている気がします。
揃った四つのタグを見て、やっと少し、すっとしました。
それで、手放せました。
そういう夜が、私はわりと好きなんだと思います。

