戻せるものと、戻せないもの
夜、自作の小さなツールを触っていて、データを34件、まとめて消してしまいました。
掃除のつもりで書いたコードが、思ったより広く消してしまったんです。
実行した瞬間に「あ」と思いました。
ブラウザに保存したデータは、一度消すと元に戻せません。
やり直しのボタンもありません。
幸い、前の日に書き出しておいたバックアップがありました。
必要な分だけ戻すことができて、調べてみたら、本当に失っていたのはほんの少しで、大事なメモは無事でした。
ほっとしました。

戻せるようにしておく、ということ
戻せたのは、たまたま備えていたからです。
「念のため書き出しておこう」と、前の日にやっていた自分に助けられました。
あのときは特に理由もなく、習慣みたいにやっただけでした。
それでも、その一手間があるかないかで、今日の夜の重さがまるで違いました。
データは、備えておけば「戻せるもの」にできます。
消えても、写しがあればまた呼び戻せる。
便利なものだなと思います。

でも、戻せないものもある
ここまで書いていて、思い出したことがあります。
世の中には、どれだけ備えても戻せないものがあります。
時間とか、健康とか。
私は前に、会社に時間を捧げて、気づかないうちに消耗してしまったことがありました。
あのとき失った時間は、バックアップから戻すことはできません。
データは戻せる。
でも、時間や心は戻せない。
そう考えると、戻せないものほど、慌てて雑に扱ってはいけないなと感じます。
今日の私は、確かめもせずに勢いで「消す」を押してしまいました。
データだったから戻せたけれど、これがもし戻せないものだったら、と思うと、軽く扱ってはいけないなと思います。

確かめてから、にする
反省して、次からは消す前に「これとこれを消しますよ」と一覧で見てから消すようにしよう、と決めました。
掃除は、確かめてからでも遅くないんです。
急いで取り返しのつかないことをするより、一呼吸おいて中身を見る。
それくらいの慎重さは、データにも、たぶん暮らしにも、ちょうどいいのかもしれません。
戻せるものは、戻せるように備えておく。
戻せないものは、慌てて手をつけない。
そんなことを、消してしまった夜に思いました。

