自動化・AI開発

距離を変えるだけで、暮らしも道具も変わるという話

Kanae

深夜、自作の動画エディタの仕上げをしていました。

Filmora と並べて見比べたとき、ぱっと見の印象が大きく違うところを 4 つ片付けました。
タイムラインに BGM のバーを追加。
上に細いヘッダを追加。
BGM の削除ボタン。
右サイドバーをタブ切替に。

最後のタブ切替を入れたとき、自分で動かしてみて、思ったより大きな変化を感じました。

これまで、右サイドバーは縦に長いひとつの画面でした。
プロジェクトの基本情報、動画フォーマット、BGM、字幕、スライド一覧、レンダー。
それぞれ違う種類の設定なのに、全部上から下に一直線に並んでいました。
下の設定を触りたいときは、ずっとスクロールしなければいけませんでした。

書いている時は、それで「動いている」と思っていました。
機能としては問題なく動きます。
実際、毎日使えていました。

タブにしてみたら、別の道具に変わったみたいでした。

「基本」「BGM」「スライド」「出力」の 4 タブ。
クリックしたタブだけが表示されます。
目的の設定に 1 クリックで届きます。
スクロールがほぼゼロになりました。

設定の数は、ひとつも変えていません。
コードの量も、増やしていません。

なのに、使った感じがまるで違うんです。

距離を変えることは、捨てることに匹敵する

距離を変えることは、捨てることに匹敵する

このことを動かしながら考えていて、自分の暮らしと重なるところがあるなと思いました。

私はずっと、家の中の物を「捨てる」ことが苦手でした。
捨てるには思い切りが要ります。
「もう要らない」と決めることは、過去の自分の判断を「間違いだった」と認めることに近いと感じてしまいます。

だから、捨てない代わりに、引き出しをしまう場所を変えたり、棚を分類したり、収納を変えたりしてきました。
「捨てない、でも動線を変える」とでも言えばいいでしょうか。

そういう変化のあとで、「なんでこんなに探すのが楽になったんだろう」と感じることがあります。
物の数は変わっていないのに、目的の物に届くまでの距離が、短くなっています。

タブ切替を入れた後の感覚に、すごく似ていました。

「距離を変えることは、捨てることに匹敵する力がある」 と気づきました。

機能を足すと、距離が遠くなる

機能を足すと、距離が遠くなる

道具を作っていると、つい「機能を足す」方向に進みます。
新しい設定、新しいボタン、新しいスライダー。
それぞれ意味があって、追加するのに迷いはありません。

でも、足し続けると、画面が縦に長くなっていくんです。
1 個目の設定と 10 個目の設定の距離が、少しずつ広がっていきます。

書き手が「機能を足した」と感じている間に、使い手は「目線が遠くなった」と感じている。
それに、足してる本人は気づきにくい。

タブ化は、機能を足す作業ではありませんでした。
並んでいる順番を変えただけ。
引き算でもないけれど、横に並べただけで、近くなりました。

暮らしの中の「タブ化」を探す

暮らしの中の「タブ化」を探す

これ、暮らしの中でも応用できる発想だなと思いました。

朝の身支度の動線。
よく使う調味料の置き場所。
子どもの学校用品の収納。
仕事道具の並べ方。

「いつもなんとなく面倒だな」と感じてる作業があったら、それは多分、距離の問題かもしれません。
捨てる必要も、増やす必要もない。
並べ方を変えるだけで、面倒さが消えるかもしれない。

明日、家の中で「これ毎日面倒なところあるな」を 1 つ探してみようと思います。
捨てるのではなく、距離を変える方向で。

道具を作るのと、暮らしを整えるのは、たぶん同じことなんです。

書きながら、何度もそう思っています。

ABOUT ME
かなえ
かなえ
個人開発を応援する非エンジニア
婚約破棄をきっかけに、29歳で未婚の母になると決めました。
不安と向き合いながら、10年かけて働き方を少しずつ作り変えてきた40代です。

AppSheetやGASを独学で覚え、いまはAIを使った個人開発を毎日続けています。
個人開発を応援する非エンジニアとして、等身大の試行錯誤や、子育て・自立・副業のことを、正直に記録しています。
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