壊れるとき、いつも音がするとは限らない
自分のサイトに新しい機能を足していました。
作品のページを、URLを知っている人にだけ見せられるようにする機能です。
仕組みとしては地味で、「一覧に出さない」という同じ条件を、作品が顔を出す場所ぜんぶに足していく作業でした。
「ぜんぶ」を信じないことにしているので、AIに頼んで、該当しそうな場所を機械的に全部並べてもらいました。
事前に用意していたリストと突き合わせるためです。
そうしたら、リストの漏れと一緒に、思いがけないものが出てきました。
ずっと動いていなかった場所

サイトの中に、データベースへ「存在しない名前」で問い合わせをしている場所が5つ見つかったんです。
よその場所からコードを写したときに、項目の名前がついてきてしまったようでした。
存在しない名前で聞かれたデータベースは、毎回エラーを返します。
つまりその5箇所は、作られてから一度も、答えを受け取れたことがなかった可能性が高い。
タグで作品を探すページの作品欄は、たぶんずっと空でした。
静かに「0件」と表示されていた

ショックだったのは、壊れていたことより、気づけなかった理由のほうです。
その場所は、エラーが起きてもページを止めない作りにしてありました。
答えが来なければ、静かに「0件」として表示する。
ページはきれいに開くし、どこも欠けているように見えません。
安全のための作りが、壊れていることを隠す作りにもなっていたわけです。
壊れるとき、いつも音がするとは限らないんですよね。
大きなエラー画面が出てくれたら、その日のうちに直していたと思います。
静かに0件と言い続けていたから、気づくまでに時間がかかった。
掃除のついでにしか見つからないもの

今回これが見つかったのは、新しい機能のためにサイト中を見て回った「ついで」でした。
その場所だけをじっと見ていても、たぶん気づけませんでした。
0件という表示は、それ単体では「まだ何もない」としか読めないからです。
全部を並べて突き合わせたから、「ここだけ様子がおかしい」が浮かび上がった。
暮らしでも似たことがある気がします。
ふだんの動線から外れた場所の不具合は、何かのついでにしか見つからない。
だから、ついでに全部見て回る機会は、面倒でも減らさないでおこうと思いました。
今日見つけた5箇所は、直す用のメモに残して、また別の日に直します。
壊れている場所を抱えたままなのは変わらないけれど、気づいている状態と気づいていない状態は、ぜんぜん違うので。

