「急がない」と決めた日に、本物の手当てが始まりました
ストアに出す準備をしていたら、コンソールに古い警告が出ているのに気づきました。
「enableIndexedDbPersistence() は将来削除される予定です」
Firebase の古い書き方を使い続けている、というメッセージです。
機能には影響しません。
今はちゃんと動いています。
でも、招待した人が DevTools を開いて、黄色い警告が並んでいたらどう思うでしょう。
応急処置で隠す方法もあります。
コンソール警告だけフィルタする数行を足せば、見た目はきれいになります。
ストア提出のことを考えると根本対策は重い。
応急処置で抜けて、提出後にちゃんと直す。
そういう計画もあり得ます。
そのつもりだった、私は最初。
「急いでない」と言った日

雑談のような流れで、私はこう答えました。
「ストアに出すこと急いでない」「ベストプラクティスで進めて」
その瞬間に、AI の方針が変わりました。
応急処置を捨てて、根本対策に切り替えると言ってきたんです。
「急がない」と私が一言伝えただけで、選択肢の重みが入れ替わった感じでした。
応急処置は「短期では合理的、長期では負債」。
根本対策は「短期では大変、長期ではゼロ」。
比較すると当たり前のことだけど、急いでいる時にはどうしても短期合理が勝ちます。
急いでいないと決めた瞬間に、比較の天秤が傾く方向が変わった。
そういう感覚がありました。
急がないって、何かを諦めないこと

「急がない」と聞くと、サボっているように響くかもしれません。
先延ばしにしているような、優先度を下げているような。
でも実際に手元で起きたことは逆でした。
応急処置を捨てて、本気で構造を直しに行く方向に進みました。
17 個のファイルを書き換える大改修になって、途中で 1 回 revert もしました。
「急がない」と決めた私が、「だから今日は休む」ではなく「だから今日こそ直す」を選んでいたんです。
不思議な順序です。
普段なら「急いでいるから応急処置」「急がないから後回し」になりがちです。
でも今回は「急いでいないから本物の手当て」になりました。
たぶん、「急ぐ」と「後回し」が同じグループに属している、という感覚があるからです。
両方とも「今ここで本気で向き合わない」という選択。
「急がない」「今ここで本気で向き合う」を結びつけたのは、自分でも少し意外でした。
ストア提出は明日でいい

最初のころは「ストアに出してから 1 ヶ月以内に登録者 N 人」みたいなことを考えていた気がします。
期限を切ると動ける、というのもあるし、達成感を作るには区切りが要るし。
でも、petapeta は私が daily に使うブックマーク管理アプリで、誰かに「すぐ使ってもらわなければならない」プロダクトではないんです。
ストア公開で集客するわけでもなく、限定公開で身近な人にだけ届ける予定で、その身近な人も「待っている」わけではありません。
そういうプロダクトに対して、「急いでストアに出す」のは誰のための急ぎなんだろう、と考えた時に、答えは「私の達成感のため」だけでした。
それは止めることにしました。
達成感は、応急処置で出しても本物にはならない。
直したものは見えない

警告を消すために 17 ファイルを書き換えた結果、ユーザー側で見える変化はゼロです。
ログインも、カード追加も、編集も削除も、全部これまで通り動きます。
ただ、コンソールから黄色い警告が消えました。
招待した人が DevTools を開いて警告を見る確率なんて、たぶんゼロに近いと思います。
でも、ゼロでないことを直しておきたかった。
直したものは見えない、けど見えないものを直した日は私の中に残ります。
「急がない」って、優しい言葉でも怠けた言葉でもなくて、本当はかなり強い言葉なんだなと思いました。
決めるのに勇気が要るし、決めた後で行動が変わるからです。
その日のうちにデプロイしました

動作確認のあと、本番に反映しました。
サイドバーに新しい機能(コレクションをアコーディオンで開けるようになった)も乗せました。
ストア提出はまだ先です。
「急いでない」と決めたので、必要な手当てが終わってから出します。
「いつ出すんですか?」と聞かれたら、「もう少し直すところがあって」と答えるつもりです。
それでいいかなと、今のところは思っています。

