生き方・わたしの選択

違和感を、消さずに口に出す

Kanae

自分で作っているアプリの機能を、自分で触っていた日のことです。

「リンク切れを自動で見つける」機能を作りました。
長く溜め続けたブクマには、もう開けないページが混ざっています。
それを一気に探してくれる機能。

押してみたら、進捗バーが動き始めました。

そして、すぐに気づきました。

「これ、全部終わるまで何件壊れてるか見えないんだっけ?」

違和感は、最初は小さい

違和感は、最初は小さい

その「えっ」は、本当に小さなものでした。

待っていれば終わる、待ち方を変えればやり過ごせる、そんな種類の違和感です。
「キャンセルもないんだ」と思いつつ、いまさら止められないから最後まで待つ。
それで終わるはずでした。

完走したら、58 件出ました。

「これは壊れてる」と「これは違うかも」を判断する画面。
たまたまリロードしたら、58 件が消えました。

「あ、消えるんだ」

15 分以上かけたものが、ボタンひとつ押さなかっただけで消えました。

違和感を、消さずに残す

違和感を、消さずに残す

ここで「もう一回やり直そう」と思ってもよかったのです。
または、「リロードしないようにすればいい」と自分を制御してもよかった。

でも、その日の私は、違和感を口に出しました。

「リロードしたら消えるって、つらいね」

それだけ。
「直してほしい」までは言っていません。
ただ、思ったことを、そのまま言葉にしただけ。

その後、自動検査の結果は 24 時間 localStorageに保存される仕組みが追加されました。
リロードしてもバナーで「前回の結果が残っています」と出てきます。

9 つの「うまくいかない」が、9 つの形に変わった

9 つの「うまくいかない」が、9 つの形に変わった

その日、私は 9 回違和感を口に出しました。

「キャンセルできないの?」「リロードで消えた」「『削除』って書いてあるけどマークを立てるんだよね?」「再スキャン押しても何も起こらない」「マーク立ててない 20 件が消えた」「58 件全部チェック切り替えるの?」「テーマ色が効いてない」「除外ボタンの背景がない」「ホバーで色変わらなくなった」

ひとつずつ、形を変えて返ってきました。

進捗トーストとキャンセルボタン。
リロード後の復元バナー。
ボタンの正しい名前。
「壊れている」「除外する」「保留」の3状態。
理由別の一括選択チップ。
テーマカラーの修正。
ボタンの背景。
ホバーの反応。

最後まで通したとき、最初の画面とは別物になっていました。

「うまくいかない」を、消そうとしないこと

「うまくいかない」を、消そうとしないこと

私は長いこと、自分の「うまくいかない」を、自分の側で吸収するのが得意でした。

慣れる、工夫する、避ける、諦める。

そのほうが、まわりに迷惑をかけない気がしていたから。

でも、開発と利用が同じ人になってから、違和感は「次の改善のネタ」になりました。
消すよりも、口に出すほうがいいことに気づいたのです。

「えっ、消えるの?」と言うこと。

「これ、なんだかよくわからないね」と言うこと。

その一言が、画面の方を変えていきます。

違和感は、まず言葉にしてあげる

違和感は、まず言葉にしてあげる

自分の中の違和感を、消そうとしないでいいんだと思います。

「気のせいかもしれない」とか、「私が変なのかもしれない」とか、そういう前置きをつけなくていい。

「えっ」と思ったら、「えっ」と言う。

「つらい」と感じたら、「つらい」と言う。

それで世界が変わらないかもしれません。
でも、口に出した違和感は、自分の中だけでくすぶり続けることがありません。

外に出してあげるだけで、ふっと軽くなることがあります。

そしてたまに、形が変わって返ってくることがあります。

その日の自動検査機能は、9 回違和感を返した結果、別の機能に育ちました。
私が育てたわけじゃありません。
違和感が育てました。

明日もまた、押してみて「うん?」となると思います。

そのたびに、口に出します。

それで、十分です。

ABOUT ME
かなえ
かなえ
個人開発を応援する非エンジニア
婚約破棄をきっかけに、29歳で未婚の母になると決めました。
不安と向き合いながら、10年かけて働き方を少しずつ作り変えてきた40代です。

AppSheetやGASを独学で覚え、いまはAIを使った個人開発を毎日続けています。
個人開発を応援する非エンジニアとして、等身大の試行錯誤や、子育て・自立・副業のことを、正直に記録しています。
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